第4回放送:常磐ものを次世代へ──上野台豊商店が届ける、いわきの海の恵み
第4回となる今回は、いわき市小名浜で水産加工業を営む有限会社上野台豊商店の代表取締役・上野臺優(うえのだい・ゆたか)さんをゲストにお迎えしました。取材場所は、いわき・ら・ら・ミュウ1階にある小名浜あおいち。郷土料理「さんまのポーポー焼き」をはじめとする加工品づくりへのこだわり、そして常磐ものの未来について伺っています。
小名浜港から5分──鮮度にこだわる水産加工の現場
上野台豊商店は、1988年にいわき市小名浜で水産加工会社として創業しました。小名浜港から車でわずか5分の場所に自社工場を構え、水揚げされた魚をその日のうちに加工するというスピード感が最大の強みです。
「水揚げの日に5分の距離で運びまして、そこですぐ加工してしまうんです。せっかく鮮度のいいものが上がっているので、素早い加工を心がけています。」
(上野臺さん)
扱う魚の中心は、秋に水揚げされるサンマと、春先が旬のメヒカリ。サンマは鮮魚出荷に加え、郷土料理の加工品として。メヒカリは唐揚げや開き、丸干しなど、さまざまな形で商品化されています。
「メヒカリは素材の良さを感じていただきたいので、ほとんど味付けをしないように心がけて作っています。」
(上野臺さん)
素材そのものの力を信じ、余計な手を加えない。港町の加工会社ならではの矜持が伝わってきます。
郷土料理を子どもたちへ──進化する「さんまのポーポー焼き」
上野台豊商店が力を入れている商品のひとつが、いわきの郷土料理「さんまのポーポー焼き」。サンマのすり身に味噌、ネギ、生姜を練り込んで焼き上げた伝統的な一品ですが、上野臺さんはこの食文化を次世代につなぐため、子どもが食べやすい形に進化させました。
「郷土料理ですので、この食文化を次世代につなぎたいという思いがあります。骨も内臓も取り除いて、魚が苦手なお子さんでも食べられるように、おいしいすり身からポーポー焼きに加工しています。」
(上野臺さん)
実際に焼きたてをいただいた三吉も、その味わいに思わず笑顔に。ハンバーグのようなジューシーさでありながら、魚のうまみがぎゅっと凝縮されていて、骨もないので食べやすい。お子さんにとっての「おさかな入門編」としてもぴったりだと感じたそうです。
「小名浜あおいち」に込めた想い──青魚で地域を元気に
取材場所でもある小名浜あおいちは、いわき・ら・ら・ミュウの1階に店舗を構え、地元・小名浜港で水揚げされた定番の魚介を中心に加工品を販売。浜焼きコーナーでは、その場でメヒカリの唐揚げやさんまのポーポー焼きを味わうこともできます。
「小名浜港でこんなおいしい魚が上がってるんだよということを知ってもらいたい。地元水揚げの定番ものにこだわって、お店づくりをしています。」
(上野臺さん)
店名の「あおいち」には、「青魚」と「地域(いち=地)」、そして健康への願いが込められています。
「サンマやサバ、イワシといった青魚を食べると体が健康になる。地元の水揚げのおいしい魚を食べていただいて、地域のみんなで元気になりましょうという思いを込めて名付けました。」
(上野臺さん)
常磐ものの半歩先の未来──食で過ごす時間を届けたい
ここ数年で、常磐ものを食べられる機会は着実に増えてきていると上野臺さんは実感しています。その先に描く未来像は、常磐ものを目的に人が集まり、この地域で過ごす時間そのものを楽しんでもらうこと。
「常磐ものを食べるために観光でいらっしゃったり、泊まっていただいたり。地元の人にも、国内の方にも、外国の方にも、常磐もので福島で過ごす時間を届けられるように進んでいけたらと思っています。」
(上野臺さん)
遠い未来の大きな約束ではなく、明日や明後日の食卓がもっと豊かになるような──。上野臺さんが語る常磐ものへの情熱は、私たちの暮らしのすぐ隣にある温かい希望そのものでした。これからの季節、小名浜へのドライブがてら、ぜひ小名浜あおいちに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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※2026年5月時点の実施計画内容であり、変更が生じる可能性があります。