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2026.06.30

ふくしまFM「SMART LINK LIFE」 第3回放送:人と街と食をつなぐGuesthouse&Lounge FARO iwaki編

第3回放送:いわき駅前の”灯台”──人と街と食をつなぐGuesthouse&Lounge FARO iwaki

ふくしまFMで毎月第2・第4木曜日にお届けしている、スマートリンクタウンいわき中央台プレゼンツ「SMART LINK LIFE」。パーソナリティの三吉梨香が、半歩先の未来のライフスタイルをテーマに、新しい暮らしのヒントを探るプログラムです。

第3回となる今回は、いわき駅前でイタリアンカフェダイニング「スタンツァ」とGuesthouse&Lounge FARO iwakiのオーナーを務める北林由布子(きたばやし・ゆうこ)さんをゲストにお迎えしました。「FARO(ファロ)」はイタリア語で「灯台」を意味する言葉。まさにいわきの灯台のような存在として、人と街と食をつないでいる北林さんの活動に迫ります。
Guesthouse&Lounge FARO iwakiの外観とパーソナリティの三吉梨香
Guesthouse&Lounge FARO iwaki にて

レストランから始まった20年──スタンツァとFAROの物語

北林さんの原点は、2004年に開業したイタリアンカフェダイニング「スタンツァ」。現在はFAROの3階で営業しており、地域の生産者から直接仕入れた食材を使った料理を提供しています。

建物は3階建てで、1階がラウンジ(カフェとしても利用可能な交流スペース)、2階がゲストハウスの宿泊施設、そして3階がイタリアンレストラン「スタンツァ」という構成。宿泊客だけでなく、地元の方も気軽に立ち寄れる場づくりが意識されています。

「地域の食材を生産者さんから直接いただいているので、外からいらっしゃった方にも地域の方にも、いわきの美味しいものを味わっていただける場所として運営しています。」

(北林さん)

震災後の化学変化が生んだゲストハウスという発想

FAROの構想が生まれた背景には、東日本大震災と原発事故からの経験がありました。復興に向けた活動の中で、さまざまな業種の人々とプロジェクトを重ねるうち、異なる人同士が出会うことで生まれる”化学変化”に大きな可能性を感じたといいます。

「いろんな方々が出会って化学変化が起きる現場をたくさん経験しました。大変なこともありましたが、非常にポジティブで面白い出来事がたくさんあったんです。そういうことが日常的に起きる場所が街中にあったら面白いなと思って、ゲストハウスという形にたどり着きました。」

(北林さん)

しかし、満を持してオープンした2020年4月はまさにコロナ禍の真っ只中。「人が集い、偶然の出会いから何かが生まれる場所」というコンセプトの根幹を揺るがす事態に直面します。

「いわゆるこの場所のアイデンティティを完全に奪われた状態で始まったので、本当に試行錯誤の連続でした。」

(北林さん)

それでも北林さんは立ち止まりませんでした。YouTubeでの配信を始めたり、ゲストハウスづくりに関する講演の依頼にも積極的に応じたり──来たものは全て受けるという姿勢で、最初の4〜5年を「壮大な種まきの時間」として過ごしたのだそうです。

「その時にできたコミュニティがあるので、何かプロジェクトが立ち上がった時に”この人だね”とすぐ動き出せる場ができました。種まきの時間がしっかりあったからこそ、次につながることができたんじゃないかなと感じています。」

(北林さん)
FARO iwakiでの収録風景
FARO iwakiでの収録の様子

歩道が”みんなの居場所”に──ほこみちと駅前公園化計画

取材の後半、場所はゲストハウスを出ていわき駅前大通りへ。北林さんはこの歩道を舞台に、市民と一緒に「みんなの場所」をつくる活動にも取り組んでいます。

もともとは商店街の若手メンバーで歩道を使ったマルシェを開催していたところ、国土交通省の「ほこみち(歩行者利便増進道路)」制度を活用すれば日常的に歩道を市民の場として使えることを知り、2年前から社会実験をスタート。2025年4月には正式に「ほこみち」の指定を受けました。

「社会実験の時にどういう場所が駅前に欲しいかをみんなで考えたところ、公園みたいに好きなことをしながら過ごせる場所が欲しいというテーマが出てきたんです。それで”いわき駅前公園化計画”というタイトルで実験を進めてきました。」

(北林さん)

実際にその場所を訪れると、歩道の一角に芝生が敷かれ、ベンチやハンモック、カホンまで置かれた開放的な空間が広がっていたそう。キッチンカーが出店することもあれば、何もイベントがなくても自由にくつろげる。そんな日常の居場所が、駅前の歩道に生まれていました。

NPO法人タイラボ──やりたいことが立ち上がるプラットフォーム

こうした活動をさらに発展させるため、北林さんは2025年4月にNPO法人タイラボを設立しました。「ほこみち」の正式指定に合わせて立ち上げたこの団体は、市民一人ひとりの「やりたいこと」を街なかで実現するためのプラットフォームを目指しています。

「大きなイベントではなく、市民のいろんな方々が自分のやりたいことを実現できる──それがまちづくりの本質だと思うんです。ただ、行政的な手続きなどもあるので、それを支援する団体があれば皆さんが気軽にやりたいことを形にしていける。そのプラットフォームを作ろうということでNPOを立ち上げました。」

(北林さん)

会員には学生も多く、歩道に置くファニチャーのアイデアを出したり、制作ワークショップで絵を描いたりと、世代を超えた参加が広がっているといいます。

「みんなが会員になって、駅前の歩道でそれぞれ好きなことをして過ごせるようになったら、日常がもっと楽しくなると思うんです。そういう場所にどんどんなっていけばいいなと思っています。」

(北林さん)

レストランからゲストハウスへ、そして街の歩道へ。北林さんの活動のフィールドは広がり続けていますが、その根っこにあるのは一貫して「人が出会い、何かが生まれる場所をつくる」という想い。いわき駅前から発信される半歩先の未来には、市民一人ひとりの「やりたい」が灯る、そんなワクワクする景色が広がっていきそうです。

FARO iwakiの店内風景
人と人がつながる場所──FARO iwakiの店内

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※2026年5月時点の実施計画内容であり、変更が生じる可能性があります。